2025年02月13日

「Tech21 SANSAMP BASS DRIVER DI V1後期型(電源が入りません)」

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Tech21 SANSAMP BASS DRIVER DI V1後期型

定番ベース・プリアンプのひとつです

「サンズアンプ」というだけでこの機種を指すくらい有名ですよね
一時期、ベーシストの足元には飽きるほど置いてあったと思います

こちら、2004年前後に仕様変更されたスライドSWが3つのモデルになります

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実はまともな状態の個体が手元になかったのでこんな美品は恐れ多いのですが

電源の入らないジャンク品です(まともか?)

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DCジャック部が見る限り無理な力が加わったような形をしています
(ケーブルが繋がったまま落下させたとか?)

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電池でも動きません

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テスターでDCジャック部をチェックしてみると、プラス側の端子ふたつが導通していません
※DCジャックを挿し込まない状態では端子同士が接触する構造

試しにワニ口クリップで基板へ直接電源を繋いでみると電源が入りました

DCジャック不良かと思われます

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基板を外しました

この作業、電動のハンダ吸取器(HAKKO FR301-81)を導入したので楽勝かと思っていたら大して役に立ちませんでした(失礼)

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V1前期型の基板に比べて、V1後期型はハンダを外す箇所が多いのもありますし、各ジャックに金属プレートが付いており外す難易度が上がっています

結局、主な端子はフラックスを塗布し、ハンダを盛り、ハンダ吸取器(HAKKO SPPON)で除去しました

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ジャックに付いた金属プレートはハンダ・リムーバー(低融点ハンダ)を盛って最後に外しています

盲点だったのが最低でも「LEVEL」のPOTは外さないと分解出来ないんですね
(DCジャックが基板とPOTでサンドイッチされているため)

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DCジャックを右のものへ交換します

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破損品を分解してみましたが端子が曲がってまったく接触していない状態でした
(挿し込み方によってはDC駆動出来たかも?)

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筐体側に部品を並べて基板を取り付ける準備をしまして

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ハンダを盛りました

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動作も問題ないようです

ここまで組み上げてから動作チェックするという愚行に出ていますが、何度も部品を外す方が基板へのストレスにもなってしまいますからね!

自分を信じて(面倒だったので)進めてしまいました

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DCジャックは気持ち奥まった状態になりました

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V1後期型は更にメンテ性が悪い

覚えました

2025年02月12日

「TC Electronic UNITUNE CLIP(破損した筐体の補修)」

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TC Electronic UNITUNE CLIP

元来、クリップ・チューナーというものは”壊れやすい”ものとして割り切って付き合う必要があったのですが、このモデルは破損しやすいクリップ部が金属製であったり、他社で採用されているボールジョイントという摩耗したら終わりな箇所をトルク調整ネジでカバーしていたりと、チューニングの精度、しやすさの他にも良い点がたくさんあったのです

それでも長く使っていれば壊れますし、無理のかかっている部分は破損しますね

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プラスチックの爪が折れてカバーが開いてしまったものです

基板を抑えるためのスポンジがあるのですが、これも開く方向へ作用してしまうのでこの状態がニュートラルになってしまいます

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小型化、薄くするためにSWを押す樹脂製のボタンは外周を囲い、バネの役割も兼ねているため、爪を固定する箇所がほぼありません
(ネジ止めで解決という対策を封じられました)

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この際、角隅の2点をホット・ボンド(グルーガン)で充填し固定することにします

接着剤より後々のメンテ性も良いでしょうし、失敗してもリカバリーも効きますし、同じような症状に悩む人でも挑戦しやすいでしょうし
(百均で揃いますし)

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冷えてホット・ボンドが固まる前に作業しなければいけないので途中写真はありません

いい感じに固定(半固定)されました

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ちなみに分解にはT5のトルクス・ドライバーが必要なのですが、これも百均で揃うことでしょう(たぶん)

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不思議なもので同じものを複数買いしているのに罪悪感がありません
※弦やピック等の消耗品に分類することによって免罪符を得ている模様
こいち | Comment(0) | その他

2025年02月06日

「TC Electronic UNITUNE CLIP(電源が入りません)」

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TC Electronic UNITUNE CLIP

クリップ式チューナーの大定番にして不動の人気商品です

こういうものはいくつあってもいいですからね

電源の入らないジャンク品を手に入れました

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電池蓋をあけてみると、あるはずのゴールド・ターミナル(ミニ四駆用語)が見当たりません

検索してみると同じような壊れ方をしている個体も少なくないようです

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適当な端子台を加工して取り付けましょう

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フラックスをたっぷり塗りハンダ付けを行いました

端子に穴もあいていたので加熱しやすかったです

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ボタン電池もしっかり収まり、導通も確認しました

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値上げもあり、気軽に買い替えられる価格でもなくなりましたよね

ひとつの延命手段でした
こいち | Comment(0) | その他

2025年02月05日

「ROCKTEK DIR-01 DISTORTION(PSA仕様化・その他改造)」

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ROCKTEK DIR-01 DISTORTION

ロックテックのディストーションです

ACA仕様(DC12V)という記載がないため、DC9Vを繋がれては「価格なりのチープさ」と評されているようなペダルです

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今回もまたPSA仕様化への変更を行いたいと思います

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電源部の減圧抵抗を0Ω抵抗へリプレイスします
※施工後写真撮り忘れ

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またROCKTEKの歪みペダルの特徴として、LEVELツマミをゼロにしても音が漏れるという点があります

通常のペダルの挙動との違いに使いづらさを感じますよね

こちらもPOTの1番〜アース間に挟まっている抵抗を0Ω抵抗へ交換します

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もうひとつの困った特徴としてエフェクトON時の遅延があります

スイッチ周りの部品を差し替えたりもしましたが一向に改善されません

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「スイッチ自体の接触抵抗が問題なのでは?」と助言をいただいたので確認します

測定結果で1Ωを超えることが稀にあったので、もしかするとスイッチに原因があったのかもしれません
※普段は200mΩくらいの値

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確かに他のスイッチに差し替えてエフェクトを切り替えると遅延がないような気がします
(色々と試しすぎて前のめりでONにする癖がついただけかもしれない)

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元のスイッチ形状と互換性のあるスイッチも手元にありませんし、接触抵抗を下げるために(?)アルコールをスイッチ部に垂らしておきました

確かに遅延が気にならなくなったような……変わっていないような……

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最後にPSA仕様化のMODステッカーを貼って完成です

さっきまで神経質にエフェクト切替を気にしていた作業者の貼り方とは思えませんね

2024年12月26日

「ROCKTEK FLR-01 FLANGER(ACA→PSA仕様化)」

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ROCKTEK FLR-01 FLANGER

ロックテックのフランジャーです

例えばライブで全曲使うわけでもない揺れもの系のエフェクターというのはペダルボードをひとつ占有するだけの拘りをもって組み込みたいものですよね

ばいきんまんのメカみたいで可愛いので入手しました

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LEDの点灯具合を確認すると、左がそのまま9Vを入力した状態で、
右がPSA仕様のペダル(今回はBOSS TU-2)と電源をパラってマイナス側を共有した状態になります

レンズ越しでも明るさが違います

今回は電源部の減圧回路を除去して、環境を気にせずパフォーマンスを発揮できるように改造しましょう

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POT類が筐体にナットで固定されていないので分解が楽で助かります
(組み込み作業もさぞ簡単でしょう)

ディレイ周りの素子はMN3204/MN3102でした

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電源部の抵抗を0Ω抵抗に交換します

わざわざ0Ω抵抗を使っているのは見た目が好きなだけなので、適当な部品の切れ端でジャンパーしても大丈夫です

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事故防止のテプラを貼っておきます

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余談ですが、4ノブのROCKTEK製品はツマミが小さいんですね
(他で使われているのは「MWR-01 METAL WORKER」くらいでは?)

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バイバイキーン